耳をすますと春の息吹が…

二月四日の「立春」をすぎで夜明けの時がほんの少しだけ早くなってきました。例年よりも温かさを感じています。寒さが緩いのではありません。里山は食の自給率を高めるうえでも、安全な食べ物を確保するうえでも大切な役割を担っていることをアナウンスしてきました。野菜づくりには里山に棲む微生物たちが創りだす、ミネラル豊富ないのちの水が必要なのです。その共通の理解が深まってきたことをとてもうれしく思っています。

ししがしら咲きのユキツバキ

トップの写真を一重から八重咲の進化の過程にある獅子頭咲きの、野生のユキツバキの花にしました。縄文の昔から大切にされてきた里山を人の手でまもれるように戻すために、歩みを進めていきます。小さな一しずく一しずくが、ちいさな流れをつくり、やがて大河になっていくことを願っています。

里山の地表はまだ冬の装いですが、地面の下ではすでに春が始まっています。枯れ葉から水に溶けだした葉っぱのいのちは、土にとけこみ、根っこから取りこまれ、また、草花や樹を育てる準備に入っています。木が吸い上げる地下水の温もりで根っこの周りに丸く雪が溶けて土が見えがじめます。

木が水を吸い上げ始めると地熱で根っこの周りに地面が見え始めます。

水芭蕉やショウジョウバカマ、キクザキイチゲなどの雪解けを待っていたかのように花開く山野草は、ミネラルを多く含んだ雪解け水を取りこもうと、すでに根を大きく広げています。

谷間に自生するミズバショウは、葉っぱのいのちを溶かし込んだ山の水が集まる湿地に自生します。
峡谷の岩肌にショウジョウバカマがコロニーをつくっています。
岩肌を伝って流れてくるミネラル豊富な地下水を取りこむためにこの場所を選んだのです。
丈20センチほどのこのキクザキイチゲは、雪解けを待っていたかのように、葉のない樹々あるの水辺に咲きます。
そして、樹々が葉っぱを広げる6月には葉を枯らして、来年の春までの長い眠りにつきます。

「ひらりんの森」は今は雪の中です

この先に水辺の生きもののビオトープ池とカエルの産卵用池があります。
[カエル産卵池] 雪があるのにカエルはすでに卵を産みにきています。

雪国の春は、全く素晴らしい。山野草も花樹も一斉に花開く

3月には野生化した水仙の花が里山の春を告げます。
四月、里山に野の花も花樹もいっせいに咲き競うように花開きます。
黄色い花はきれいな水辺にしか咲かないサワオグルマです。
まだかえりたくなぁい~
ことしもまた遊びに来てね。

いまは、自然林に親しむ機会は多くありません。人の手で守られている「ひらりんの森」には、今年も多くの子どもたちが来るでしょう。そして、五感で自然を感じ、そこに新鮮な驚きと気づきかあることでしょう。私たちはそれを願っています。

ブログ村 里地里山ランキングに参加中です♪

にほんブログ村 環境ブログ 里地里山へ
平林里山整備の会 里山の楽しさ、伝えたい - にほんブログ村

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする