初冬の「ひらりんの森」を歩いてみた。山に手を入れて、その結果を確認するのは、落葉のこの時節が一番のように思う。
陽が射しても、にわかに濃い灰色の雲が覆い、大粒の激しい雨になり、ゴロゴロ遠雷が山にこだました。が、雨は続かなく止み雲が割れて蒼空が見えた。これも長くはもたなかった。そんな日に山を歩いてみたくなった。
雪解けの春先は笹や低木が雪に押されて倒れ込み、始末に手間どるので、晩秋のうちに下刈りをしておいた。
落葉樹の多くは葉を落とし、森は明るくなっていた。
生物の産卵用に掘削したビオトープ池にはメダカが群れていた。まだ残雪のある三月にレッドリストにも入っているニホンアカガエルの産卵が始まり、次にヒキガエル、その次にこれもレッドリストに入っているモリアオガエルの産卵と9月までオタマジャクシが途切れることがない。
「ひらりんの森」には、清水が湧き出すところに、いくつもの親水生物の産卵用の池がつくられている。
数年前まで、この谷の空は木の葉が幾重にも覆い、昼間でも薄暗かった。それを森の生態系に悪影響を与えないように、少しづつ空を広げていった。四月には水芭蕉も咲く。
間伐した木を利用して、湿地に木道を通すための半割丸太を造った。木道づくりは来春の予定
何年もかけて、根気よく藤や葛などの蔓類を取り除いた。それで樹々の本来の美しい樹形を回復させ、梢を緑風が吹き部けるようになった。
ことし、平林の森には300名ほどの子どもたちや家族が自然林の観察にやってきた。観察コースは出来るだけ自然の壊さないようにしている。
尾根には人馬の往来で削り掘られた古道はある。毎年、雪が消えると雪倒木を除去することをおこなっている。
間伐した枝や幹は積んでおくと3年ほどで土に戻っていく。
この二枚の写真は、数年前に間伐を済ませた自然林です。地表に陽射しが届き、森は明るい。
この写真は未整備の自然林です。落葉後の時節だが、密林状態で暗い。
山で栽培するシイタケは香りがあって、甘い
天然のナメコがあった。
カマズミの実が稔っていた。甘酸っぱくておいしい
自然林の落葉樹の紅葉と針葉樹の青緑のコントラストが美しい。
里山の自然林は、毎年、ものすごい勢いで成長し変化していく。高木、中木、低木などの樹々の共生、樹々と山野草との共生、森の生態系を維持するため、などに人を手を貸すことは大切なことです。これは、人が数千年にわたって続けてきたことです。その里山から森の守り人が消えつつあります。……みんなで考えていきませんか。
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コメント
コメント一覧 (2件)
平山.里山整備の会の今後の発展と、この会に所属するされる皆さんのご多幸をお祈り申し上げます。 それと、今回のこの投稿をシェアーさせて頂きます。
ありがとうございます!