夏の森は、涼しいのですが、樹々の吐き出す水蒸気で湿度が高く、一旦汗が噴き出すと止まらなくなるから、樹の伐採や枝打ち作業などは行いません。カメラを手にぶらり、真夏のひらりんの森を歩いてみました。
すこし歩くと池があります。谷間の水辺の生き物のために掘った池です。2月の雪のあるなかニホンアカガエルが産卵、次がヒキガエルの産卵、いまは小さなカエルになって山に戻っていきました。いまは、レッドリスト(絶滅が危惧されている野生動物)にもなっているモリアオガエルのオタマジャクシが泳いでいます。
この里山林の手入れをはじめたのは2018年の春です。蔓類におおわれたノリ面の除伐していったら、大きな地杉が現れました。植林した杉と違うところは根元で双樹や三俣に幹が立っているところと、年輪幅が密になっているところです
きのこの森の方にまわって見ました。ここには、保育園児たちが菌を打ち込んだ原木が休んでいます。
尾根伝いを縫うように伸びる古道にでました。マンサクやリョウブなどの小径木の中を延びる古道は、早春の葉のないころは光りにあふれていましたが、今は葉を透した光の影のない世界でした。まるでトトロの映画にある秘密のトンネルのようです。
南側の急な勾配のところに下りる径をつけました。春には保育園の子ども達の「ぼく ひとりで おりたよ!」の元気な声のしたこの斜面も、今は涼しい風が吹きあがっているだけでした。
この坂を下りたとことで、今年の2月に生まれたばかりの小さなカエルに逢いました。ニホンアカガエルの赤ちゃんです。
これで、距離にして1キロほどのひらりんの森の散策はおわりました。
ついでに谷の方にも回って見ました。赤江川の流れにそった湿った斜面にオニクルミが自生しています。これがリスの餌になっている。昨年の秋、私もまねて拾って割ろうとしたが、殻は固く至難の技だった。リスは何度も見ているのだが、すばしっこいので、なかなかカメラにおさめることができないでいる。
最近山に棲む人たちは「熊が出た」「イノシシに荒らされた」と云わなくなった。宇宙船地球号にのっている生き物すべてが仲間だというように里山の人の心が動いてきているように感じる。
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