2022年の活動報告 番外編(おくさん・前編)

さて、私おくさんの2022年度の作業報告ですが、実は私、2022年度はあまり平林には行けておりませんでした(汗)。なぜかというと、突然、想定外に引っ越しをすることになり、新しい家のリフォームや引っ越し準備に追われていたからだったんですね。今回の私の作業報告では、その引っ越し&リフォームにまつわるもろもろについて書いていこうと思います。

え、里山整備に全く関係ないだろうって? そのとおりです。でも、田舎でどうやって家を手に入れたのか、またその家をどうやって住みやすいようにしていったのかというのは、里山周辺の話題とも言えます。そしてたまにはこういうことを書いてみるのも、こんな人たちもこの会にいるのかということが伝わっていいかもしれないと思ったので、今回は番外編として書かせていただくことにしました。ですので、ご興味のある方はどうぞお付き合いくださいませ。

あれは昨年(2022)年1月のことでした。私たちの家の土地主、Aさん(77歳の方です)から家と土地を譲りたいとの申し出がありました。これまで住んでいた家と、Aさんとの土地・家の関係はこのようになります。

この家には、元々Aさんを長男とする5人家族が住んでおられました。お父さんが亡くなられ、Aさんを含む3人兄弟が独立されてからは、長いことAさんのお母さんが1人暮らしをされていました。そのお母さんもご高齢になられたため、10年くらい前に長男Aさんのいる関東の老人ホームへ転居され、その間ずっと家は空き家になっていました。そのお母さんも亡くなり、3回忌が済んだところで家の処分話が持ち上がり、もらい手として私たちに白羽の矢が立ったということでした。

最初その話を聞いた時には、私たちの家から見たその家は窓の障子はボロボロ、外壁のトタンのペンキもあせ・・・と、正直ここに住んでも・・・という感じだったのですが、意外や意外、実際家の中に入って見て回っていると、その印象はどんどん変わっていったのです。

初めて家の中を見たのは、Aさんが富山に来られた5月下旬のことでした。まず入った玄関は広々としており、また続いて入った居間は白壁に梁の見える天井で、ちょっと古民家風のすてきな感じ。家のつくりも私たちが住んでいた家よりも、かなりしっかりとしているようです。

また家の半分は平成に入ってから増築されたということで、その部分にある2Fの洋室や和室は、まだ新しく清潔な感じがします。家中を見て回って感じたのは、外から見るよりも全然いい家だった! ということでした。

Aさんのお申し出は、家と土地を無料でもらってほしい、手続きにかかるお金は、取得税以外は全部出すので、ぜひともこの家を有効活用してほしいということでした。これまで地代を払う関係で人柄を知っていただいていたため、このような申し出をしてくださったようです。
とはいえ、リフォームに一体幾らかかるのかは未知数です。Aさんのお話では、水回りは全部替える必要があるだろうから、そうなるとかなりお金がかかるだろうとのことでした。

そこで私たちは話し合って、この家をもらうかどうかはさて置き、まずは実費だけ頂いて家の片付けを引き受けようということになりました。Aさんには、片付けは費用を出すので、業者に頼んでほしいと言われたのですが、実際に家の中で自分たちが作業をすることによって、家のことがいろいろと分かってくるのではないかと考えたのです。

早速、すぐに片付けを開始しました。お母さんが老人ホームに移られた時、取るものも取りあえず身の回りのものだけを持って出られたようで、家の中は当時のまま荷物が手つかずになって残っていました。

処分する物は軽トラでクリーンセンターへ。
片付けの様子。

また、ただ物を処分するのではなく、自分たちが使いたいなと思う物は捨てずに使うことにしましたし、私たちが使わない物も欲しい人に使ってもらいたいと思い、地元の不動産屋さんが立ち上げている、「井波まちなかネットワーク」さんに連絡を取り、ミシンや着物などいろいろなものを譲りました。

ジャガーの足踏みミシン。裁縫好きなお母さんで、このミシンでいろいろと作っていたようです。

仕事や用事の合間を縫ってちょこちょこと作業をし、片付け作業は6月上旬頃にはほぼ終了しました。出たゴミ袋は約100袋に達し、軽トラでのクリーンセンターへの持ち込み回数は計11回、片付けにかかった実費は3万7千円程度となりました。業者に依頼するとかかる費用の、何分の1かになったのではないかと思います。

また、私たちも自分の手で片付け・掃除をしたことで、すごくスッキリとした気分になりましたし、Aさんにもとても喜んでもらえました。

片付けをしながら家のことを知っていく中で、私たちの中で修理やリフォームへの構想が膨らんでいきました。また心配していた水回りも、実際に水を出してみると、何年も使っていなかったので修理が必要な箇所もありましたが、総取っ替えする必要もなく、ほぼそのままで使えそうだということが分かり、この家を自分たちの手で好きなように修理・リフォームして住んでみたら楽しいかも、というワクワクした気持ちになっていったのでした。

ということで、後編の修理・リフォーム編へと続きます!



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