一口に竹林整備と言っても、いろいろなやり方があると思います。
チッパー(切った材をチップにする機械)を入れられる環境だったら、切った竹をチップにしていくという方法もあるかと思います。また、切った竹を燃やすことが可能な環境であれば、燃やすというのもありだと思います。(おおばさんは自分の竹林をそのように管理しています。その場合は竹炭もできます)。
その場合チッパーにしても、燃やすにしても、チッパーを入れられる環境、安心して竹を燃やすことのできる環境であることが条件になってきます。チッパーなり燃やす場所なりまで竹を運ぶことがそう大変ではないことも、条件になってくるかと思います。そういったことも踏まえ、今回入った場所は、これからご紹介するようなやり方でやろうということになりました。
この方法は、以前ボランティアをやっていた頃に習ったやり方ですが、今回久しぶりにやってみて、特に斜面では体力的にも技術的にも大変なところもあり、広くいろんな方にお勧めします!とは言えないかもしれないなあと感じました。
ただ、切ったものをできるだけ近い場所にそのまま効率よく集積していけるところ、重くてかさばる竹を長い距離引っ張ったり運んだりしなくていいところ、大掛かりな機械や設備などを必要としないところはこの方法の利点かなとも思います。また整備後、竹を積んだしま(集積)が竹林のあちこちにできた景観は、独特の雰囲気があり美しいものです。
というわけで、今回はこういうやり方もあるという一つの方法をご紹介したいと思います。
竹の整備(斜面)のやり方
斜面の整備では、どうしても竹が斜面の下のほうへと倒れていくことが多いですが、それをそのまま倒しっぱなしにしていくと、竹がいろいろな方向を向いて折り重なり、収拾がつかなくなってしまいます。面倒なのですが、倒した竹を一本一本適切に処理することが大事かなと思っています。
私は、斜面の整備は、下から上に向かって作業を進めたほうがいいと思っています。(理由は後で出てきます)
平行な高さに生えている竹2本(以上)を利用して、そこに集積をしていきます。
(どうしてもなければ、杭を打つという方法もあります)
手前の竹を支えにして、しまをつくっていきます。
しま(集積)周辺にある倒木・倒竹などはチェンソーで切って、しまの土台に入れ込みながら、片付けていきます。
そのようにしまの周囲を片付けながら、同時に周囲の竹も間伐していきます。
竹の伐倒はチェンソーで、基本的には木と同じように受け口、追い口を作って倒します。
また竹は、できるだけしまに引き込みやすい形で倒していきます。
ただ、斜面に生えている竹は重みで下に向かって倒れることが多いです。
その際も斜面下から上に向かってしまを作りながら作業を進めていくと、上側で切った竹が斜面下に倒れ込んでも、すでに下に作ってあるしまに引き込んで集積をすることができます。
倒した竹は、チェンソーやなたで枝葉を落としてから集積します。
枝葉を落とした竹を、手前に生えた竹を支えにして、縦に、壁のように積んでいきます。また、1列だと崩れるので、その奥に2列、3列と重ねます。
※壁にする竹は1列目にできるだけ曲がりのないものを使い、曲がっているものは曲がりに応じて適当な場所で切って2列目や3列目に使うようにすると、きれいに集積ができます。
しま奥側には、竹の枝葉を集積していきます。
そうするとしまの中、枝葉の集積部分のところに入って作業することができます。
しまは作業場兼、集積場となります。
作業が終了したら、仕上げに壁の両端をチェンソーでカットし、また壁から飛び出している枝葉などを草刈り機などでカットすると、きれいに見えます。
※支えに使った竹は、以前は壁の高さにそろえて切っていたのですが、残しておくとその後も上に壁を伸ばしていくことができるので、継続した整備も考え、切らずに残しました。
完成画像です。
春先にタケノコも楽しめるよう、間伐はそこそこにとどめました。
前回、YouTubeで竹林整備(斜面の)動画を公開しています。よかったらご覧ください。
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コメント
コメント一覧 (2件)
竹と樹木の共生できる管理された里山作りに興味があります。
私たちの地域でも作って行きたいと思います。
眞鍋さん
コメントありがとうございます。ホームページやひろしま里山グッドアワードのページなど見させていただきました。
面白い取り組みをされていますね。いろいろと情報交換していけたらいいなと思っています。よろしくお願いします。