6月4日のこと、第73回全国植樹祭が奇跡の一本松の立つ、「高田松原(たかたまつばら)津波復興祈念公園」で行われた。
天皇陛下のお言葉に「宮沢賢治の童話に登場する虔十(けんじゅう)がコツコツと杉を植えていった野原が、後に多くの人に愛される公園になったように、そうした活動が、今後も多くの人々によって支えられ、更に発展していくことを期待いたします。」とあった。
「虔十公園林」に登場する虔十少年は、精神的な障害のある子のようです。樹や風、雨などが大好きな子だった。その子が、誰も、木は育たないという粘土質の固い地面に杉の苗700本を植えて育てていく。そこがいつの間にか子どもたちの遊び場になった。虔十は若くして死ぬが、樹は立派な里山林になった。やがて、その里山林で遊び育った子らが大人になり、みんなでお金を出し合い年老いた虔十の両親からその里山林を譲り受け、みんなで見守っていくという物語です。
里山林は、ミネラル分豊富な水を創り出し、田畑をうるおし、干ばつや大雨から人の命をまもり、海に海草の森をそだてています。人間にとって里山は大切な宝ですが、それは人間に限ったことではありません。そこを棲みかとする生き物たちにとっても大切な場所です。そこで今回は「ひらりんの森に棲む生き物を紹介しましょう。
雪が消えた谷間に舞い踊る貼るの妖精です。絶滅が心配されています。
数が少なく絶滅が危惧されています。2月の雪のある池に卵を産み、また冬眠に入るようです。数が少なく絶滅が心配されています。
このクロアゲハ蝶も数は少ないです。野生の山椒と柚子の葉っぱしか食べません。
ヤママユ この蛾(蝶)の幼虫は、山に自生するコナラの葉っぱしか食べません。蝶になると口はありません。山を飛び回り交尾をしませたら死にます。相手にめぐり合えなくても、一週間ほどしか生きられないようです。
山仕事をしていても、めぐり会えることは少ないです。これからの時期、竹に貼り付いて仮眠しているので出会うことがあります。きっと地下水を吸い上げる竹の表面がヒンヤリしていて気持ちがいいのでしょう。モリアオガエルも絶滅が心配されています。
とくに珍しいわけではありませんが、山仕事の邪魔をしにくるアマガエルです。ひとにいじめられた記憶はないようで、ひとをおそれませんね。アマガエルがいなくなるまで、この竹を片付ける作業は中止になります。だいたい2,3時間かかります。(笑い)
特別天然記念物のニホンカモシカです。性格はおとなしく、人をあまり恐れません。ちょくちょく顔を見せます。頭のいい動物で、手入をした処を必ず確認にきます。雪の季節は米粒ほどの木の芽も貴重な食料になります。下草刈をすれば、足元の株から伸びた小枝にも新芽がつくのを知っているのです。
2022年の8月のはじめのこと、ヤナギハナガサの花にヒメアカタテハがとまりました。植物と動物とは互いに助け合いながら生きています。植物界の生態系の変化は、そのまま動物たちの生態に影響します。人も例外ではなりません。里山林は森のすべてのいきものものです。里山林は数千年も前かたら人によって生態系の均衡が維持されてきました。その役割は今も、未来も変わるものではありません。
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