雪がきえて春がきた。間もなく楽しい山菜採りのシーズンがやってくる。

茹でたゼンマイをもみながら日干し乾燥

待ちに待った春になりました。一年ぶりに山のごちそうにめぐり合えます。ひらりんの森は富山市の中心部からも20キロほどしか離れていません。そこに古代から守られてきた自然林が広がっています。開発の手が入っていないので多くの山菜が採れます。今回はそれを紹介しましょう。

フキノトウ

陽当たりのいい斜面では雪の残る2月の下旬から摘むことができます。天ぷらにするのなら、筆先のような形にこだわるかも知れませんが、フキ味噌づくりにするときは、茎の首が少しの伸びるのを待って摘みに行きます。フキ味噌の作り方は簡単です。味噌をみりんで溶き砂糖、唐辛子を加えて混ぜておきます。花をふくめて刻んで、鍋に入れてからいりします。しなっとしたら溶いた味噌を加えて、焦げないようにヘラで混ぜながら弱火で煮ます。量によって違いますが3、40分したら水分が減って気泡が小さくなります。それで出来上がりです。冷めてからビン詰めて、カビないように冷凍保存します。

野生のセリ

野生のセリは清水が湧き出る谷間の休耕田に自生しています。湧き水は年中15℃前後ですから、流れの近くは早く雪が消え、そこで香りのいいセリを摘むことができます。白い根っ子も美味しく頂くことができます。三月の初旬から三月いっぱいが美味しいです。それを過ぎるとかなくなって食べられなくなります。

コゴミ

コゴミは川辺に群生するシダです。コゴミも早春の山菜です。手を握ったようにして顔を出した葉はあっという間に手のひらを広げるように伸びてしまいます。日当たりの良い谷間から順に目を出しますから、集落の人たちは、場所を替えながら摘んでいきます。山菜にしては匂いもなく、にが味もないのでファンの多い山菜です。平林でのシーズンは三月の末から4月の初めころになります。私は茹でて胡麻ドレッシングの和えるのが好きです。

まぼろしの山菜・コシアブラ

コシアブラは山菜といっても草ではありません。竹箒を逆さに立てたような木です。採るには木を切り倒すしかありません。素人では採ることができないから「まぼろしの山菜」と言われています。なんといっても天ぷらは最高です。天ぷらにした時の色あい、香り、ほのかなにがみ、歯ごたえ、それが調和した山のご馳走です。

ゼンマイ

ゼンマイはコブシの花の咲くころに採れます。時期でいえば四月の上旬になります。ゼンマイは素人では採るのが難しいですね。険しい谷の奥に行かなければ採ることができませんから土地勘も必要です。採ってきてからも手間がかかります。すく茹でて、綿帽子をとり、ムシロに広げて天日干しをしながら、何度も揉みます。それをうどん玉のように小分けしてカラカラに乾燥させます。食べる時も水に戻し、二度ほど煮こぼしてアクをぬき、それから厚揚げやニンジンと甘辛く焚きます。100グラムの乾燥させた天然のゼンマイは2千円ほどするようですが、手間ひまかけて人に差し上げても、味も価値もなかなか理解されないので、最近はほとんどはわが家の冬のご馳走になりました。

ワラビ

ワラビは四月の下旬から5月の連休にかけてとれます。場所も山間の休耕田でいっぱい採れますから家族で山菜摘みを楽しむことができます。ただし、他人のダンボに無断で入ることはできませんので、人づてにガイド役を見つける必要があります。アク抜きもいたって簡単です。

ワラビのアク抜き

アク抜きは鍋にワラビを入れてホウ酸をふりかけ、その上から熱湯をたっぷり注ぎ、10時間ほどそのままにしておいて、アク洗いをして和え物などでいただく。保存したいときは、アク抜きを終えたものにたっぷり塩をまぶす。翌朝、水分の抜けてひなびたワラビを取り出し、新たな塩をしてファスナー付きの保存袋に入れて冷蔵する。食べる時に塩出しすれば、元のようなふっくらとした状態になります。

以上、早春の山菜とその簡単な下処理などを紹介しました。ひとりでも多くの方が自然林の心地よさと山菜の味を体感され、身近に感じてくださるようになることを願っています。

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