畑をフカフカにする里山の落葉

夏に里山の落葉を集めて畑に入れる。それには訳がある。尾根を縫うようにはしる古道は、長年の人馬の往来によってU字型に深く削り掘られている。そこへ風に吹き寄せられた落ち葉があつまる。その落ち葉を真夏に集めて、収穫の終えた玉ねぎやジャガイモを植えてあった畑を粗起こしして、そこにいれる。

それには2つの理由がある。その一つは、夏の落葉には未生の木の実がない。ドングリなどの実があっても虫に食われたものはほとんどで、発芽の心配が少ないこと。もう一つの理由は腐朽菌やミミズなどがさかんに活動していて、落ち葉を土に戻してくれる。

そのことによって、山のミネラル分を畑に入れることができる。しかも、野菜の細根が吸収しやすい形にかえてのことだ。また、微生物群は、葉っぱを分解する過程で、畑そのものを多孔質のフカフカの土にしてくれる。

微生物は落ち葉を分解し、畑を耕し、肥沃にしてくれる。里山に積もった落葉を畑に入れるのは、微生物が活性化しているこの夏の時期に限る。

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